2009-10-27 17:53:24

教皇「聖書が世俗化社会への挑戦に力を与えるように」
 


教皇ベネディクト16世は、26日、教皇庁立聖書研究所の関係者とお会いになった。

教皇庁立聖書研究所は、今年、創立100年を迎える。同研究所は1909年、教皇・聖ピオ10世によって「カトリック教会の精神に基づき、聖書の教えとそれに関連したすべての研究を推進すること」を目的に設立されて以来、ローマにおける聖書研究の中心的な役割を担ってきた。

この出会いで、教皇は教皇庁教育省長官ゼノン・グロコレウスキ枢機卿はじめ、イエズス会総長アドルフ・ニコラス神父、教授らに挨拶をおくられた。同研究所の運営は、創立以来イエズス会に託されている。また、この謁見には同研究所の卒業生、出身国も様々な学生たちも参加した。

教皇は、同研究所創立から1世紀の間に人々の聖書に対する関心が高まり、特に第2バチカン公会議の公文書「神の啓示に関する教義憲章」によって生活と教会の宣教におけるみ言葉の重要性が浮き彫りにされたことを指摘された。

み言葉への関心と共にキリスト教共同体の中に精神的・司牧的刷新が生まれ、それが説教や公教要理、神学研究、エキュメニカル対話に影響を与えていった過程を教皇は振り返りながら、この刷新の動きに同研究所が聖書の学術的研究、聖書教育、優れた研究書の発行等を通して果たした貢献をたたえられた。

教皇は、同研究所が創立100周年の機会を新しい出発点とし、過去の豊かな経験を生かしながら、聖書とキリスト者の生活を近づけ、人々が現代社会における福音宣教というまったく新しい挑戦に立ち向かえるよう、また世俗化した世界において、聖書が神学の中心としてのみならず、霊性の源泉、すべての信者の信仰の活力となっていくよう願われた。







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