2009-10-15 18:38:20

クリュニーのピエール大修道院長を考察、教皇一般謁見


教皇ベネディクト16世は、バチカンで14日、水曜恒例の一般謁見を行なわれた。

謁見中のカテケーシス(教会の教えの解説)で、教皇は中世のキリスト教思想家の考察として、クリュニーの大修道院長、尊者ピエールを紹介された。

ピエールは、1094年頃フランス・オーベルニュに生まれた。少年時にソクシランジュの修道院に入り、そこで修道者となり、後に院長となった。1122年、クリュニーの大修道院長に選ばれ、1156年の降誕祭の日に亡くなるまでその任を務めた。

尊者ピエールは、その礼節ある温和さと、落ち着き、自制、清廉さ、誠実、人を仲裁する特別な能力で知られ、内外の諸事情により決して安穏ではなかった当時のクリュニー修道院をよく導くと同時に、厳格で深い人間性を発揮した。

繊細で愛情深い彼は、神への愛を、家族や友人、修道院の同胞たちへの優しさへと繋げ、修道者たちは皆彼を深く信頼し、彼から理解されていると感じていた。尊者ピエールは誰も軽蔑したり拒否することなく、誰にでも気持ちよく接し、その優しさはすべての人に開かれていた。

また、教会の奉仕のために絶え間ない旅行を強いられ、多くの権力者と接しなければならなかったが、その節度と高潔さ、現実感覚をもって心の平安を保つことができた。また彼は文学的才能に恵まれ、神の神秘の偉大な追求者でもあった。

教皇はこの聖なる大修道院長の生き方を、すべての修道者はもとより、あわただしい日常、不寛容、無理解、分裂、争いに覆われた現代社会を生きるすべてのキリスト者の模範として示され、尊者ピエールの神への愛と隣人への愛の一致に学び、兄弟愛と和解を推進するよう招かれた。







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