2009-07-20 18:59:47

教皇、ロマーノ・カナヴェーゼで日曜の祈りの集い


教皇ベネディクト16世は、19日、ピエモンテ州のロマーノ・カナヴェーゼを訪問された。

数日前、教皇は夏期休暇のため滞在中のヴァル・ダオスタのレ・コンブの山荘の自室で偶発的に転んだ際、右手首を骨折され、翌日17日にアオスタの病院を訪れ、患部固定などの処置を受けられた。教皇は人々の挨拶に笑顔で応えながら歩いて病院に入られ、患者や病院職員らと会話されるなどして、ご自分の治療の順番を待たれた。処置後の経過は良好で、同日午後には山荘に戻られ、ミサや散策などいつもどおりの生活をおくられている。

バチカンの広報局長フェデリコ・ロンバルディ神父によれば、教皇の休暇中のプログラムに変更はない。

この日、ロマーノ・カナヴェーゼでの正午の祈りの集いも、予定通り行なわれた。

トリノ県に属するロマーノ・カナヴェーゼは、自然に囲まれた人口約3千人の町。教皇庁国務長官タルチジオ・ベルトーネ枢機卿の出身地である。

同地に到着した教皇は、町をあげての温かい歓迎に包まれた。

聖ペトロ・聖ソルトーレ教会前で行なわれた集いで、教皇は手首骨折後、地元やイタリア、世界の各地から寄せられたお見舞いと祈りに心からの感謝を述べられた。

人々への挨拶で、教皇はカナヴェーゼ地方に息づく信仰の歴史を振り返ると共に、現代の社会問題にも触れられた。

今日の経済危機は北イタリアの産業にも影響しているが、教皇は特に就業問題に苦しむ家庭に励ましを与えられた。

教皇は善い業に励み、正義に取り組み、自分より困難にある人々を思いやる社会こそ、再び希望を取り戻すことができると説かれ、家庭やいのちの価値を大切にし、社会正義に関心を持ち、苦労や犠牲をいとわない心と強い信仰を力とするよう話された。

また、青少年に対して福音的な模範を示し、豊かな可能性を持った若者たちが安易な道に迷い込まないように助ける必要を強調された。

住民たちと親しく交流された教皇は、午後、レ・コンブの山荘に帰られた。







All the contents on this site are copyrighted ©.