2009-05-20 18:59:54

聖地巡礼を報告、教皇一般謁見


教皇ベネディクト16世は、バチカンで20日、水曜恒例の一般謁見を行なわれた。

謁見中の講話で、教皇は先日の聖地巡礼について報告され、ヨルダン(アンマン)、イスラエル(テルアビブ、エルサレム、ナザレ)、パレスチナ自治区(ベツレヘム)を訪問した8日間の行程を振り返られた。

教皇は、ヨルダンにおけるキリスト教徒とイスラム教徒の相互尊重を非常に重要なこととして示され、これに対して困難な状況にあるイラク周辺をはじめ、世界の他の地域でも異なる宗教間の平和的共存が実現されるように祈られた。

聖地が暴力の連鎖から抜け出すことが時に不可能に思われても、正義と慈しみに満ちた神への信仰を通して人々が尊敬と和解と協力に向かうことを教皇は希望された。

そして、真の平和実現のためには、神を信じるすべての人が偏見や支配欲を捨て、「心を尽くし、あなたの主である神を愛しなさい。隣人を自分のように愛しなさい」という基本的な掟を実践していくことが必要と強調された。

また、パレスチナ自治区・ベツレヘムの訪問に触れた教皇は、天使たちの平和の賛歌が響いたこの地において、いまだ孤立や不安や貧しさの中に置かれた人々を思い起こされた。
同地で多くのキリスト教徒たちが遠方に流出している現状を憂慮されながらも、教皇は教会が信仰の力に支えられ、人々への奉仕を通して愛を証ししながら歩み続けていくことを願われた。

謁見の後半、教皇は今月24日(日本の教会では今月17日に記念)の第43回世界広報の日について言及された。

カトリック教会の「世界広報の日」は、新聞、雑誌、テレビ、ラジオ、映画などのメディアを通して行なわれる広報の重要性を認識し、これらの広報機関を用いて行う福音宣教について教会全体で考えることを目的とするもの。

今年の広報の日のテーマ「新たな技術、新たな関係。尊敬、対話、友情に基づく文化の促進」をふまえながら、教皇は新技術のメディアを使用するすべての人に、これらのメディアの持つ大きな力を前向きな形で活かし、友情と連帯を育てながらより良い世界の構築に貢献してほしいとアピールされた。

 







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