2009-05-12 13:45:47

エルサレム:教皇、ホロコースト記念館を訪問「ユダヤ人大量虐殺は否定されてはならない」


教皇ベネディクト16世は、イスラエル訪問初日の11日午後、テルアビブでペレス大統領と会談した後、エルサレムに向かわれた。

エルサレムでの最初の行程として教皇は「ヤド・バシェム」ホロコースト記念館を訪問された。

ホロコースト記念館で、教皇は花輪を捧げ、深い沈黙の祈りを捧げられた。

教皇は、ショアー(ナチスによるユダヤ人大量虐殺)の悲劇の犠牲となった人々の名は、遺族や強制収容所からの生還者、そしてこのような恐ろしい出来事を決して繰返してはならないと決意した人々の心にいつもしっかりと刻まれていると述べられた。

そして、これらの犠牲者の名前が消え去ることがないように、また彼らの苦しみが否定されたり、縮小されたり、忘れられることが決してないようにと願われ、このような悲劇に繋がり得るいかなることをも人間の心から根絶しなければならないと訴えられた。

「この沈黙の中にあらゆる不正義や暴力、無実の人の血を流すことを糾弾する彼らの声が私たちの心に響く、それは土の中から神に向かって叫ぶアベルの声である」と述べた教皇は、神への信頼をもってその憐れみと救いを祈る哀歌の一節(3,22-26)を唱えられた。

これに続き、教皇は市内のノートルダム・センターで、諸宗教対話に関わる組織との出会いを持たれた。

この集いで教皇は、宗教の違いは分裂と緊張の原因ではなく、むしろ、それぞれの違いを認めながら深い尊敬のうちに共に生きる機会となると述べ、ユダヤ教とキリスト教、イスラム教が、互いの違いを尊重しながら、一致する部分を育み、共に神を証ししていくことを望まれた。







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