2009-05-06 18:16:19

ダマスコの聖ヨハネを考察、教皇一般謁見、聖地巡礼にメッセージ


教皇ベネディクト16世は、バチカンで6日、水曜恒例の一般謁見を行なわれた。

謁見中のカテケーシス(教会の教えの解説)で、教皇は中世のキリスト教著作家の考察として、ダマスコの聖ヨハネ司祭教会博士を取り上げ、その生涯と教えを紹介された。

ダマスコの聖ヨハネは、東方神学の歴史の中で非常に重要な位置を占める。教皇レオ13世は、1890年、同聖人をカトリック教会の教会博士として宣言した。典礼暦では12月4日に記念される。

ヨハネが生きた時代のシリアは、ビザンチン帝国下のギリシャ・シリア文化から、イスラム文化への移行期にあった。キリスト教徒の裕福な家庭に生まれたヨハネは、カリフの宮廷で要職を任されていたが、700年頃、エルサレムの近くの聖サバス修道院に入った。彼はその修道生活を通し、苦行に励み、著述に全力を尽くした。また、多くの説教に見られるように実りある司牧活動を行なった。

ダマスコの聖ヨハネの代表的な著作として「聖像破壊者への反論」を上げられた教皇は、聖像破壊論争が吹き荒れた時代、聖像画崇敬に対する正しい理解を助けた彼の大きな貢献を強調された。

教皇は2日後の聖地巡礼を前に、訪問先であるヨルダン、イスラエル、パレスチナの人々にメッセージを送られた。

この中で教皇は、聖地の人々の熱望と希望、また苦しみと努力を分かち合わずにはいられないと述べ、「平和の巡礼」としての訪問に大きな抱負を表された。

そして、この訪問を通しイエスの生涯にゆかりある地をたどり、聖地と中東を「家」とするすべての人たちの平和と一致の恵みを祈りたいと話され、共に祈りましょうと呼びかけられた。







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