2009-04-11 13:30:39

聖金曜日:主の受難の儀式、キリストの十字架上での死を見つめる


教皇ベネディクト16世は、10日、聖金曜日の伝統行事をとり行われた。

「聖金曜日」は、復活祭を目前にした一週間「聖週間」中の金曜日で、キリストの十字架上での死を記念する。

夕方よりバチカンの聖ペトロ大聖堂では、教皇による「主の受難の儀式」が行なわれた。

この儀式で、参加者はヨハネによる福音書18、19章の、イエスが裏切られ逮捕されてから、死刑の判決を受け、十字架につけられ、死に、葬られるまでの受難の場面の朗読に耳を傾け、イエスの死を深く観想した。

説教は、教皇付説教師ラニエーレ・カンタラメッサ神父によって行なわれた。

カンタラメッサ師は、キリストはその死を通して、人間の苦しみに新しい意味を与えたと強調。

神を拒絶する現代の世相に言及しつつ、「神なしでは、人生は昼で始まり夜で終わるが、神と共にいれば、夜は昼で終わり、その昼は暮れることが無い」と説いた。

「キリストの受難と死は、楽しみと苦しみの関係を逆転させる」と述べた同師は、麻薬や暴力が人を破滅させるように、快楽だけを求める者は虚しさに陥るが、キリストと共にいる者にとって、苦しみは朽ちることのないいのちと喜びに変わると話し、若者たちや、神を拒む人々はこの革命を知るべき、と呼びかけた。

説教に続いて、教会とあらゆる人々のための荘重な祈りが各国語で行なわれた。

儀式後半、十字架の崇敬が行なわれた。

助祭が赤い布で覆われた十字架を祭壇に運ぶと、教皇はその覆いを取り、十字架上のイエスを会衆に示された。教皇はじめ参加者らはその前にひざまずき、沈黙のうちに十字架を崇敬した。

そして、聖体拝領の後、会衆は静かに解散した。







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