2009-04-02 18:37:29

アフリカの今日の挑戦に連帯を、教皇一般謁見


教皇ベネディクト16世は、バチカンで1日、水曜恒例の一般謁見を行なわれた。

この日の講話で教皇は、先日行なわれたアフリカ司牧訪問(カメルーン、アンゴラ)を振り返られた。

教皇は1週間にわたるアフリカ訪問の行程をたどりながら、心温まる交流と実り多い体験を紹介。独立後の政治・社会の安定、内戦の傷跡からの復興をめざす今日のアフリカが、多くの困難の中にも神のみ言葉に希望を置き、真の和解と平和ある未来を築いていけるよう願われた。

最初に訪れたカメルーンの首都ヤウンデでの行事として、教皇は、今年10月バチカンで開催の第2回アフリカ特別シノドスの討議要綱をミサ中に司教らに託されたことをはじめ、教会関係者との集い、イスラム教指導者らとの会見、また障害児のリハビリ施設の訪問などを思い起こされた。

今秋のシノドスはすでにアフリカの信者たちの心の中で始まっていると教皇は述べ、討議要綱発表後の司教らとの会合でも、神学・司牧の観点から見たアフリカの歴史を共に考察しつつ、シノドス準備のための率直で有意義な話し合いができたと報告された。

もう一つの訪問国アンゴラでは、長い内戦から抜け出した同国が、貧しい人々の権利に留意し、豊かな資源をすべての人のために活かしながら、和解と復興の道を歩めるよう呼びかけたと、教皇は述べられた。

これまで先代の多くの教皇たちが繰返してきたように、戦争はすべてを失わせ、平和はすべての再生を可能にするが、一国の再興には大きな倫理的エネルギーが必要であり、そのためにも教会は教育などの事業を通して人々の意識を内面から刷新・育成するなど重要な使命を果たしていると、教皇は教会の社会における役割を指摘された。

また教皇は、この訪問でアンゴラはもとよりアフリカ各地の再興への努力に連帯を示すため、特に青少年と女性をテーマにした集いを持ったことを紹介。

教皇は、多くの試練の中で傷ついたアフリカの子どもや若者たちに、愛する力と、正義と平和のために働く力を与えることのできるのは、十字架にかかり、死に、復活したイエスだけであると、信仰に根ざした希望の必要を強調された。

さらに教皇は、女性たちの信仰、人間の尊厳、いのち、家庭における奉仕を称賛され、家庭における基本的な使命を大切にしながら、女性が積極的に公的生活で活躍することを願われた。

教皇は、アフリカの人々が勇気をもって今日の社会・経済問題、また精神的問題に挑戦していくことができるよう、皆を一致した祈りに招かれた。







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