教皇一般謁見・カテケーシス要約（２００９．１．２１）

親愛なる兄弟姉妹の皆さん

先週の日曜日から、毎年恒例のキリスト教一致祈祷週間が始まりました。

今年の祈祷週間のテーマ「それらはあなたの手の中で一つとなる」は、旧約聖書のエゼキエル預言書から取られています。

この聖書の言葉は、主がエゼキエル預言者に２本の枝を合わせるようにと命じ、その行為によってユダ王国とイスラエル王国を一致させ、一つの民となることを象徴するようにしたことを想起させます。
キリスト教徒たちはこの言葉を、キリストの弟子たちが 完全な一致に到達するよう働き祈るための励ましとして捉えています。

第二バチカン公会議が指摘しているように、「心の変革なしに真のエキュメニズムはありません」。この一致祈祷週間は、神ご自身がキリスト者たちが互いに歩みあうようにとこれまで働きかけてくれたこと、また今も働き続けていることに対して、心からの感謝を捧げるためのよい機会を提供してくれます。

私個人としても、バチカンにおいて、また海外司牧訪問の際に様々な国で持つことのできたキリスト教諸教会や共同体の代表者たちとの出会いに感謝しています。

キリストの身体すなわち教会の一致と、主への奉仕のために、その生涯を完全に捧げ尽くした使徒聖パウロの模範に倣いましょう。そして、今週それぞれの地域教会や、あるいは国際的なレベルで実現される一致促進のための様々な試みが、「唯一の主、一つの信仰、一つの洗礼」を信じるすべての人々にとって、神のみことばにより注意深く耳を傾け、祈りを深め、対話を促進していくための力づけとなるよう、私たちも心を合わせて祈りましょう　。