2009-01-12 17:39:25

イタリアのラーギ枢機卿逝去、教育省前長官、豊富な外交経験


イタリア出身のピオ・ラーギ枢機卿が、10日、逝去した。86歳だった。

ラーギ枢機卿は、1922年、カスティリオーネ・ディ・フォルリに生まれた。1946年、司祭叙階。1952年より、外交の世界に入り、ニカラグア、米国、インド、教皇庁国務省外務局で経験を積んだ。

1969年、大司教、エルサレムとパレスチナにおける教皇使節となる。在キプロス教皇大使代理、ギリシャ教皇特派巡察使を兼任。

1974年、在アルゼンチン教皇大使。1980年、在米国教皇使節。1984年、在米国教皇大使代理。

1990年、教皇庁教育省長官代理。翌年、枢機卿任命と共に同省長官(~1999年)。

同長官時代も、豊富な外交経験から様々な交渉で活躍。2001年5月に、イスラエルとパレスチナに特使として派遣され、停戦と対話を促す教皇ヨハネ・パウロ2世の書簡を渡した他、2003年3月にも、中東平和を願う同教皇のメッセージを携えてブッシュ米国大統領と会見している。

教皇ベネディクト16世は、ラーギ枢機卿の親族に宛てた弔文で、長きに渡り外交官として、また教育省長官として教皇庁に熱心に奉仕した同枢機卿に深い哀悼の意と感謝を表され、冥福を心から祈られた。

ピオ・ラーギ枢機卿の逝去によって、現在の全枢機卿数は189人、そのうち教皇選挙の投票権を持つ80歳未満の枢機卿は116人、投票権を持たない80歳以上の枢機卿は73人となった。







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