2008-11-17 18:11:01

「病気の子どもたちに尊重と優しさ、連帯を」教皇、医療関係者らに


教皇ベネディクト16世は、15日、教皇庁保健従事者評議会主催の会議参加者にお会いになった。

バチカンでは13日より、「子どもの病者のケアにおける司牧」をテーマに国際会議が催されていた。

教皇は、小児医療と司牧を考えるこの会議の出席者への挨拶で、小児疾患と闘うだけでなく、すべての子どもたちの成長と健康維持を見守り助けていくことが今日の課題であると話され、治療において一番大切なのは、子どもの人権を尊重し、その子にとって真にためになることを考え、常に愛情をもって接していくことと強調された。

医療関係者にとっても小さな患者たちの苦しみはつらいものであるが、そのつらさは子どもの両親にとってはどれほど大きいものかと推し量られた教皇は、両親たちとのコミュニケーションを常に保って欲しいと願われた。

教皇は、医療と人間性という2つの面は決して切り離されてはならないと述べながら、特に子どもの患者は優しさのこもった言葉と、忍耐深く、寛大な奉仕を通して示される愛情を必要としており、その愛情はイエスが子どもたちに示された愛情と同じものであるべきと話された。

ここ半世紀の医学の発達によって乳幼児の死亡率は目に見えて減少したが、同会議でも明らかにされたように、その一方でいまだ毎年400万人の新生児が生後26日以内に死亡しており、今も地球上の様々な地域で非常に多くの子どもたちが緊急な治療を必要としている事実を教皇は見つめられた。

貧困や家庭の事情のために見捨てられた子や、エイズや戦争、旱魃や飢餓の犠牲となっている子どもたちを思われた教皇は、教会はこうした自分の一番小さな息子たちを忘れることはないと述べ、小さき兄弟姉妹たちへのさらなる関心と連帯を訴えられた。







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