2008-10-27 16:11:22

シノドス:司教らによる提案書、教皇に提出


「教会生活と宣教における神のみことば」をテーマにバチカンで開催されていた世界代表司教会議(シノドス)第12回通常総会は、閉会を前にした25日、提案書を採択・提出した。

3週間にわたるシノドスの最終作業としてまとめられ、教皇ベネディクト16世に提出された提案書には、司教らによって採択された55の提案がラテン語で記されている。

提案書は教皇に渡され、教皇はこれを元にシノドス後の使徒的勧告を起草される。教皇のみに向けられたこの資料は通常公開されないが、教皇は提案書完成前のイタリア語による下書き(非公式)の公開を許可された。

草稿によれば、提案書は主に「教会の信仰におけるみ言葉」「教会生活におけるみ言葉」「教会の宣教におけるみ言葉」の3部から構成されている。

その全体的内容は、シノドス作業中に特に取り上げられたテーマを反映させるものとなっており、司教らはこれらの考察と提案を通して、信者らが神のみ言葉に改めて耳を傾け、すべての人々に福音を述べ伝えながら、新しい宣教の時代を切り開いていくことを願っている。

第一部では、神の啓示の対話性において、心を開いてみ言葉に耳を傾ける姿勢を強調しているほか、聖体とみ言葉の密接な関係の理解を促している。また、み言葉を通してイエスとの出会いが深められるよう、可能な限り各自が個人的に聖書を所有することを推奨、み言葉と各自の心に刻まれた自然法の関係にも注目している。

第2部では、まず特にみ言葉と典礼の関係をいっそう深めるための配慮が記される。ミサの説教の重要性を強調しつつ、説教者を助ける「説教についての指針書」の起草を提案しているほか、み言葉の典礼や教会の祈り(聖務日課)も、み言葉との出会いの場として重要視している。また、家庭、若者、奉献生活者、司祭、病者らがそれぞれの立場でみ言葉に養われ、み言葉を再発見できるよう呼びかけている。

第3部では、すべての信者の宣教者としての本質を示すことはもとより、宗教芸術、文化、マスメディアを通してのみ言葉の伝播、聖書の地域言語への翻訳、聖書のさらなる普及、み言葉を基盤とした諸宗教対話の必要性などにも言及している。

提案書が提出されたこの日、すべての会議は終了。教皇はシノドス参加司教らと昼食を共にされ、感謝の言葉と共に労をねぎらわれた。







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