2008-10-09 18:00:27

聖パウロと「歴史上のイエス」をテーマに、教皇一般謁見


教皇ベネディクト16世は、バチカンで8日、水曜恒例の一般謁見を行なわれた。

開催中の「パウロ年」に合わせ、教皇はこのところ同使徒をテーマとしたカテケーシスを続けられている。この日はパウロがいわゆる「地上のイエス」「歴史上のイエス」をどのように捉えていたかを考察された。

使徒聖パウロとナザレのイエスの関係を考える上で、パウロが「肉に従ってキリストを知っていたとしても、今はもうそのように知ろうとはしません」(2コリント5,16)と述べているように、キリストに対し「肉に従った」見方と、それを超えた「心」による見方の2つの異なる観点を意識していたことを教皇は指摘された。

「心を通してのみ、ある人を本当に理解することができる」と教皇は述べ、パウロが心をもってイエスをその真理のうちに本質的に理解していたことを強調。聖パウロは歴史学者的な視点でイエスを過去の人として理解していたのではなく、生きている現実としてイエスを見ていたと話された。

「イエスは今を生きている、今私たちと話し、私たちのために生きておられる」と説かれた教皇は、私たちもまたパウロのように、イエスを過去の人としてではなく、今日私たちと共におられる主、兄弟として知ることができるようにと祈られた。

教皇はこの集いで、現在バチカンで行なわれている世界代表司教会議(シノドス)のために祈って欲しいと信者らに願われたほか、ロザリオの祈りに捧げられた10月、この伝統的で貴重な祈りを毎日唱えるよう勧められた。







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