2008-10-06 17:06:04

教皇、ナポリターノ伊大統領を訪問、相互尊重の中に共通善のための協力を約束


教皇ベネディクト16世は、4日午前、イタリアのジョルジョ・ナポリターノ大統領を公式訪問された。

イタリアの保護聖人の一人、アッシジの聖フランチェスコを記念したこの日、教皇はローマ市内の大統領官邸クイリナーレ宮殿に向かわれた。

ローマの7つの丘の一つであるクイリナーレの丘に建つ同宮殿は、16世紀から歴代教皇の離宮として使用され、それはローマがイタリア王国に併合された1870年まで続いた。以降、クイリナーレ宮殿はイタリア王国時代は王宮として、さらに共和国成立後は大統領官邸となった。

ベネディクト16世がクイリナーレ宮殿を訪れるのは、2005年6月にチャンピ大統領を訪問して以来、2回目。このたびの訪問は、2006年11月のナポリターノ大統領のバチカン訪問に対する返礼として行なわれたもの。

この日は、朝から雨が降るなど不安定な天候となったが、大統領の荘重な使節に伴われて教皇がクイリナーレに到着する頃には太陽がのぞいた。

クイリナーレ宮殿の中庭で歓迎式に臨まれた教皇は、続いてナポリターノ大統領と個人会談を持たれた。

この後、イタリア政府関係者ら出席のもと、大統領と教皇の公式のスピーチが行なわれた。

教皇はこの中で、クイリナーレが、イタリア統一からラテラン条約成立までの、いわゆる「ローマ問題」の一つの象徴をなしていた時代を思い起こされながら、現在この丘が、イタリアと教皇庁間の相互の主権尊重と、人間性の完成に対する奉仕と平和な社会的共存推進のための実り多い協力関係のシンボルとなっていることを喜ばれた。

そして、教皇はこれからも互いの尊重のうちに社会の共通善に対するカトリック教会の支援を約束され、イタリア国民に祝福をおくられた。







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