2008-09-18 18:09:11

インド:キリスト教徒に対する暴力続く


インドで先月末勃発したキリスト教徒に対する一連の暴力行為は、3週間が経過した現在も止むことなく、教会関係施設や民家への襲撃によって、多くの信者が不安な避難生活を強いられている。

カトリック系通信ASIANEWSは、ここ数日だけでも多くの暴力事件が起きていることを伝えている。

同通信によれば、暴力の発端となった同国東部オリッサ州では、15日、500人以上のヒンズー教徒らがカンドハマルの警察署を襲撃、警官1人が死亡した。これは先日ヒンズー教過激派がキリスト教徒の家々に放火するのを制止するため、警察が発砲したことに対する報復と見られる。

同州のクタック=ブーバネスワル教区の広報担当は、14日、3つの村でキリスト教徒の住居が燃やされる事件があり、15日には信者1名が殺害されたと伝えた。

キリスト教徒への迫害行為は、インドの他の州にも広がりを見せている。

17日深夜、マディア・プラディーシュ州バンドゥハのカルメル会女子修道院は5人の武装グループによって襲われ、修道女らを守るために門衛の男性が撃たれた。男性は病院に運ばれ、幸い命に別状は無いという。

カルナタカ州マンガローレでは、14日、20のキリスト教教会が略奪された。同州ウジレでは17日早朝、シロ典礼カトリック教会に不明の集団が侵入し、聖書や祈祷書を燃やし、祭壇や十字架、聖像を破壊した。同日、コラールでは教会の近くに作られたルルドの洞窟の聖母像や洞窟を守るガラスが破壊された。

ケララ州カサルゴードでは、15日未明、カトリック系の幼稚園が何者かによって襲撃され、建物や礼拝堂が破壊される事件が起きている。

全インド・カトリック・ユニオンの発表では、一連の暴力による犠牲者はオリッサ州だけでも45人にのぼり、56の教会、11の学校、4の非政府組織事務所が破壊された。襲撃された村は300以上、およそ4千の家屋が焼かれた。避難民は5万人以上で、そのうち4万人は現在も森林などに身を隠している状態という。







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