2008-09-10 17:44:47

教皇、パリ・ルルド訪問を前に、フランス国民にメッセージ、一般謁見


教皇ベネディクト16世は、バチカンで10日、水曜恒例の一般謁見を行なわれた。

この席で教皇は、翌々日、12日(金)から行なわれるパリおよびルルド司牧訪問を前に、フランス国民にメッセージをおくられた。

教皇は平和と兄弟愛の使者としてフランスに赴きたいとの抱負を述べると共に、同国の受容と寛容の豊かな伝統や、キリスト教的連帯、高い人間的・精神的文化に賛辞をおくられた。

ルルドの聖母出現150周年を記念する今回の訪問において、パリ経由でルルドに向かい、他の巡礼者たちと共にご自分もまた聖ベルナデッタの足跡をたどりマッサビエルの洞窟を訪れたいと話された。

聖母に教会全体を託し、特に病者や見捨てられた人々、また世界の平和のために祈る意向であることを示された教皇は、この訪問の実りのために共に祈って欲しいと願われた。

謁見中の教皇によるカテケーシス(教会の教えの解説)では、前回に続き、使徒聖パウロがテーマとして取り上げられた。

教皇はこの日、聖パウロにとってイエス・キリストの使徒であるとはどのような意味を持っていたのかを考察された。

パウロは復活のキリストとの出会いによって、キリスト教徒への迫害者という前身から、熱心な福音の使徒としての全く新しい人生を歩み始めた。

一般に「使徒」というとイエスと生活を共にし、イエスの教えを直接聞いた弟子たちをまず指すが、パウロも自分自身を「使徒」、しかも「使徒たちの中でもいちばん小さな者」(1コリント 15,9)と自覚していたことを教皇は指摘された。

パウロは「使徒」というものをどのように考えていたのかを、教皇は彼の諸書簡に読み取られ、「主と決定的な出会いをし、主から呼ばれた者」「イエス・キリストから派遣され、しもべとして仕える者」「福音を告げ知らせる者」の3つの要素を挙げられると共に、「神のために力を合わせて働く者」(1コリント 3,9)「神の協力者」(2コリント 6,1),という認識をパウロが持っていたことをも示された。

自分という存在のすべてを福音のために捧げ、「何とかして何人かでも救うため」(1コリント 9,22)に、誠実さと喜びをもって宣教に邁進した聖パウロの生き方を見つめられた教皇は、「真の喜びの協力者」であることが、あらゆる時代のキリストの使徒の使命であると強調された。







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