2008-07-25 16:34:10

教皇、イラクのマリキ首相と会談


教皇ベネディクト16世は、カステルガンドルフォの離宮に25日、イラクのヌーリ・マリキ首相の訪問を受けられた。

マリキ首相と教皇の出会いは今回が初めて。

教皇は同首相を温かく迎えられ、早速個人会談を持たれた。この中では地方情勢をも含めたイラクの基本的状況が話し合われた。

テーマの中では特に、イラク国内外の数多い難民の問題が取り上げられ、これら難民の帰国・生活復興をも見通した支援の必要が示された。

また、連日のようにイラクの各地が暴力に襲われ、キリスト教共同体はじめ、多くの市民がさらなる治安向上を求めている状況に対し、会談では止むことのない暴力に改めて強い非難が表明された。

教皇は、イラクが決然と平和と発展への道を求め、少数派を含むすべての民族・宗教の対話と協力を通し、それぞれのアイデンティティーの尊重のもと、和解と共通善追求の精神をもって、国の道徳的・社会的再構築を目指すことを願われた。

これと共に、宗教的理解と平和な共存のために、諸宗教対話の重要性が強調された。

マリキ首相は教皇をイラク訪問に招待した。

同日、マリキ首相は教皇との会見に先立ち、教皇庁国務長官タルチジオ・ベルトーネ枢機卿および外務局長ドミニク・マンベルティ大司教とも会談した。

イラクのカトリック信者はおよそ29万人で、全人口に占める割合は1.1%。イラク戦争と共に、同国のキリスト教徒の生活は困難を増し、難民としての海外への流出が続いている。







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