2008-07-20 18:57:41

シドニー:「心を聖霊に開き、キリストを世界にもたらそう」教皇によるWYD閉会ミサ、次大会は2011年マドリッドで
 


シドニーで開催されていた第23回世界青年の日(ワールドユースデー、WYD)大会は、20日、最終日を迎えた。

教皇ベネディクト16世は若者たちのためにランドウィック競馬場でミサを捧げられ、こうして6日間にわたって繰り広げられたカトリック青年の祭典は幕を閉じた。

19日、同競馬場で教皇と共に前夜祭を祝ったおよそ23万人の若者たちは、多くがそのまま会場で朝を迎えた。これら前日の参加者に、さらに当日シドニーやオーストラリア全土から訪れた巡礼者が加わり、その総数は35万人に達した。

ヘリコプターで到着された教皇は、特別車パパモービルで広い会場を一巡され、若者たちは元気な歓声を上げ各国の旗を大きく振ってこれに応えた。

大聖歌隊と独唱からなる荘厳なグレゴリアン聖歌の調べの中に教皇ミサは進められた。福音朗読には、フィジーの伝統衣装をまとった神学生グループの舞踏と共に、福音書が運ばれた。

またミサ中、世界各国の若者24人が教皇より堅信の秘跡を受けた。

教皇は前日に続き、聖霊の力を中心に据えた説教を行なわれた。

聖霊の力とは何かを教皇は問いながら、それは「神のいのちの力」、すなわち、天地創造の初めに水の面を動いていた力であり、イエスを死から立ち起こした力、私たちの世界を神の国の訪れに向けて導く力であると話された。

教会を満たし続けてきた聖霊の力と恵みは、私たちの功績によって獲得されるものではなく、純粋な賜物として受け取るもの、と教皇は指摘。私たちが心の奥から変わろうとする時のみに、神の愛はその力をあふれさせるのであり、私たちはそれを迎え入れるために、無関心や、無気力、盲目的な順応主義の固い殻を破らなくてはならないと述べられた。

聖霊に強められ、豊かな信仰心に満たされた若いキリスト者たちは、命が受け入れられ、尊重され、愛情を持って大切にされる世界、自己中心的ではなく純粋で誠実で他に開かれた愛があり、希望が私たちを浅薄さや無感動やエゴイズムから解放してくれる新しい世界の構築に招かれていると教皇は説き、この新しい時代の預言者、愛のメッセンジャーとなるよう青年らを勇気付けられた。

そして、今WYD大会が皆の「新しい高間」となり、私たちが聖霊の愛の火に燃え、復活した主を述べ伝え続けることができるようにと、教会の母、聖母マリアの取り次ぎを祈られた。

ミサの終わりに正午のアンジェラスの祈りを唱えた後、教皇はシドニー大会参加者への感謝とお別れの言葉と共に、次回大会の開催地を発表された。次大会は2011年、マドリッドでと、教皇が告げると、スペイン巡礼団はもとより会場全体から大歓声が上がった。

「再会の時まで、お互いに祈り合いましょう。そして、世界に喜びをもってキリストを証ししましょう」と教皇は呼びかけ、若者たちに心からの祝福を与えられた。

そして、WYD2008の賛歌のコーラスと共に、花火が打ち上げられる中、世界青年の日シドニー大会は終了した。







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