2008-07-17 16:41:09

シドニー:教皇の公式行事始まる、オーストラリア総督・首相と会見、福者メアリー・マキロップ礼拝堂へ


世界青年の日大会のためシドニー司牧訪問中の教皇ベネディクト16世は、17日午前、最初の公式行事として、市内の旧総督邸ガバメント・ハウスでの歓迎式典に臨まれた。

マイケル・ジェフリー連邦総督とケビン・ラッド首相ら、政府要人に迎えられた教皇は、オーストラリア公式訪問の挨拶を行なわれた。

教皇はこの中で、オーストラリア政府と国民の歓迎に大きな感謝を表された。

今回の訪問目的である第23回世界青年の日大会の意義に触れられた教皇は、多くの犠牲を払って遠くシドニーまでやってきた何万という若者たちはキリストへの信仰を分かち合う機会を求めていると述べ、彼らと共に祈り、ミサを祝うことは大きな喜びであり、この大会は教会と世界の将来への信頼を抱かせるもの、と話された。

様々な民族によって構成された国、オーストラリアに、世界中の若者たちが集うのは意味深いことであると述べる中で、教皇は特に同地の先住民族であるアボリジニらに対し同国政府が過去の不正義を認め、相互尊重に基づく和解の努力をしていることを評価された。

また教皇は、オーストラリアにヨーロッパから移住した人々の中には多くのカトリック信者がおり、福者メアリー・マクロップをはじめ、カトリック修道会や共同体が教育・医療などの分野で果たしてきた同国への貢献を思い起こされた。
 
今多くの若者たちを前に、私たちはこの未来の世代に何が残せるかを考えなければならないと、教皇は人々を考察に招きながら、神から託された自然環境を守り、人的環境としての平和を保つための国際的努力の必要性を説かれた。

歓迎式典に続いて、教皇はジェフリー連邦総督、ラッド首相との個人会談のため、総督公邸アドミラルティ・ハウスに向かわれ、その途中、メアリー・マキロップ記念礼拝堂に立ち寄られた。

メアリー・マキロップ(1842-1909)は、メルボルンでスコットランド系移民の家に生まれた。すべての子どもたちがカトリック教育を受けられるようにとの願いから、学校を設立。恵まれない子どもたちや家のない人々、元受刑者らのために生涯奉仕した。オーストラリア出身の最初の福者として、1995年に教皇ヨハネ・パウロ2世によって列福された。

教皇はメアリー・マキロップの墓前で深い祈りを捧げられ、同福者が創立した聖ジョセフ修道女会の会員らを励まされた。

同日午後には、教皇と世界青年の日参加者らとの最初の出会いとして、シドニー湾で若者たちによる教皇の歓迎式が盛大に行なわれた。







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