2008-04-21 11:51:46

教皇一般謁見・カテケーシス要約(2008.4.9)


親愛なる兄弟姉妹の皆さん 

今日のカテケーシスでは、西方の修道生活の父とも呼ばれる聖ベネディクトについて考察しましょう。

聖ベネディクトの生涯についての最も重要な資料は、大聖グレゴリオ教皇が書き残した「対話録第二巻」
です。

教皇グレゴリオは、この本をちょうどローマ帝国崩壊に続くヨーロッパの混乱と堕落の時代に書き残しました。 それは同教皇が、深い暗闇の中にある当時のヨーロッパの人々にとって、聖ベネディクトの生涯とその会則が闇を照らすともし火となるだろうと信じたからです。
   
聖ベネディクトは480年、中部イタリアのヌルシアで生まれました。ローマに勉学のためにやってきましたが、沈黙の中に神にのみ仕える道を求めてローマを後にしました。

洞窟の中に一人で暮らす隠遁者となる前に、しばらくの間、一つの修道共同体の中で生活しました。彼は人間の持つ様々な欲望に対する激しい内的な戦いに勝利した後、スビアコに修道院を創設しました。

そして数年後、ベネディクトはモンテカッシーノという山に新しい修道院を創立しました。それはまさしく、聖ベネディクトの修道会則が、教会と社会のために高きより照らす灯台の役割を果たすことの象徴となったのです。

事実、547年、聖ベネディクトが帰天した時、彼は日常生活の様々な任務を忠実に果たしながら祈りと謙遜の中に神を追求するよう私たちを招く、素晴らしい霊的家族と会則とを残してくれました。

彼の教えと、その弟子たちがヨーロッパの精神生活と文化の形成に大いに貢献したその功績を認め、教皇パウロ6世は1964年、聖ベネディクトをヨーロッパの保護者と宣言しました。

ヨーロッパの新たな統合が、キリスト教的根幹に由来する宗教的・倫理的な刷新によって常に養われ照らされるよう、私たちも祈り続けましょう。







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