2008-03-13 15:05:05

教皇一般謁見・カテケーシス要約(2008.3.12)


親愛なる兄弟姉妹の皆さん

今日は西ローマ帝国崩壊後のイタリア半島出身の偉大な2人のキリスト教著作家たちについてお話したいと思います。ボエティウスとカッシオドルスです。どちらも、当時のイタリアに広がりつつあった中世文化の中で、キリスト教を通してギリシャ・ローマの学術的遺産を後世に伝えることを望みました。

ボエティウスは480年頃ローマに生まれ、公的生活に入り元老院議員になりましたが、政治的な活動のかたわら、哲学や宗教についての学究を続けました。

テオドリック王によって不正に断罪され、獄につながれましたが、牢獄において彼の最も優れた哲学的著作をものにしました。ボエティウスは自分が置かれた不正な状況を聖書の教えと古典作家たちの教えとに照らして考察し、真の幸福とはたとえ逆境にあっても神の中に希望し続けることにあると結論づけています。

事実、困難な環境においてはじめて、私たちは真実の友人と虚偽の友人との区別を知り、真の友情から来る慰めより大きな慰めはないことをも理解します。

ボエティウスの同時代人であるカッシオドルスは、精力的に修道生活の促進に努力しました。彼は、修道者たちが古代キリスト教文化の遺産を保存し、次の時代に伝達していくために素晴らしい役割を果たすことができると確信していました。

私たちもカッシオドルスの訓戒に耳を傾けたいと思います。「昼も夜も主の掟を黙想しなさい。そして、絶えずキリストに注意を向けているように」。







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