2008-02-26 15:34:37

教皇、ローマ・テスタッチョ地区の教会を司牧訪問、献堂100年を記念に


教皇ベネディクト16世は、24日午前、ローマの小教区司牧訪問として、テスタッチョ地区のサンタ・マリア・リベラトリーチェ教会に赴かれた。

テベレ川沿いで、トラステベレとは対岸にあるテスタッチョ地区は古代ローマ時代より、港の荷揚げが行なわれていた場所で、小麦や油などを入れた陶器の壷(アンフォラ)の破片が高く積み上げられ、丘を形成したことでも知られる。

サレジオ会創立者聖ヨハネ・ボスコの最初の後継者となった福者ミケーレ・ルア神父が、教皇ピオ10世より同小教区の司牧を任され、現在の教会を建てたのは1908年のこと。今年はその献堂から100年目を記念する。この間、世相がめざましく変化する中にも、同教会はオラトリオを中心とした青少年司牧をはじめ、様々な活動を通して地域の市民・文化との強い結びつきを育ててきた。

教皇はミサの説教で、この日の福音朗読箇所、イエスとサマリアの女のエピソード(ヨハネ4,5-42)を取り上げられた。

人間が生きる上で身体的な渇きがあるのと同様、人は神だけが癒してくれる精神的な渇きを持っていると教皇は強調。

シカルのヤコブの井戸のほとりでサマリアの女に「水を飲ませて欲しい」と頼むイエスの言葉は、イエスと対話するうちにやがて彼女自身の渇きとなり、イエスが与える決して渇かない永遠の命に至る水を自ら願い求めるようになる過程をたどられながら、教皇はこのエピソードが「水」という象徴を通して、「神は私たちの信仰に渇いておられ、私たちが神の中に真の幸福の源を見出すことを望んでおられる」というメッセージを投げかけていると話された。

そして、イエスは私たちがサマリアの女のようにイエスご自身の中に信仰を見出し、神との出会いの喜びと神の愛の素晴らしさを人々に告げ証しすることを望んでおられると述べ、この四旬節を機会に自分とイエスとの絆を見つめなおし、主のみ顔を疲れることなく探し求めるようにと信徒らに励ましを与えられた。







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