2008-01-25 13:46:39

キリスト教一致週間:教皇「祈りに根を下ろさないエキュメニズムはない」


18日から行なわれていたキリスト教一致祈祷週間は、聖パウロの回心を記念する25日、最終日を迎えた。

教皇ベネディクト16世は、この日の午前、バチカンに教皇庁キリスト教一致推進評議会と世界教会協議会による合同ワーク・グループに挨拶をおくられた。

世界教会協議会(WCC、事務局:ジュネーブ)は1948年に開設された組織で、世界のおよそ340のキリスト教教会が加盟している。カトリック教会は加盟の形をとっていないが、同評議会に友好的に協力している。

教皇はこの席で、WCCとカトリック教会の第2バチカン公会議以降特に進展したエキュメニカルな交流を喜ばれた。

そして、1965年に創設された合同ワーク・グループが、ヨハネ・パウロ2世教皇が「愛(カリタス)の対話」と呼んだ相互協力を通して、これまでキリスト者間の交わりと、さらなる対話と理解の発展に貢献してきたことを示されながら、「すべての人を一つにしてください」(ヨハネ17・21)というイエスの祈りに向けてこれからもますます努力できるよう希望された。

同日夕方、教皇は、WCC総幹事サムエル・コビア師はじめ、聖公会、ルーテル教会、正教会など諸キリスト教教会代表者らと共に、ローマの城壁外の聖パウロ大聖堂で夕べの祈りの集いをとり行われた。

教皇は、祈祷週間を締めくくるこの集いで、キリスト教一致を進めていくためには、自分たちの限界をはるかに超える多くのエネルギーと努力が必要だが、神との一致、また兄弟姉妹との一致は、何よりも神から与えられる賜物であることを忘れてはならないと強調された。

そのためにも、「一致への願いを一時的なものとせず、私たちの祈りの生活の一部としていくべき」、「祈りに深く根を下ろさない真のエキュメニズムは存在しない」と教皇は祈りの重要さを改めて示されると共に、一致と和解を求める人々に動かされ、100年間の成長をとげたキリスト教一致祈祷週間の運動を神に感謝された。

最後に教皇は、使徒聖パウロに捧げた特別年が今年6月28日に開幕されることを紹介。一致のうちにキリストの神秘体を築くため休みなく働いた聖パウロが、私たちの完全な一致を求める祈りを支えてくれるようにと祈られた。 







All the contents on this site are copyrighted ©.