2007-11-12 18:07:37

平和のためのグローバルな連帯強調、教皇、日曜正午の集いで


教皇ベネディクト16世は、バチカンで11日、日曜正午のアンジェラスの祈りを巡礼者らと共に唱えられた。

集いの説教で教皇は、この日典礼暦で記念されたツールの聖マルチノ司教を次のように紹介された。

ヨーロッパで最もよく知られた聖人の一人である聖マルチノは、316年頃、パンノニア、現在のハンガリーにおいて、異教徒の家庭に生まれた。ローマ軍の士官の父によってマルチノも軍人の道を進まされたが、キリスト教と出会い、困難を乗り越え受洗した。

その後も長く軍に留まることになるが、すべての人を尊重・理解し、自分の従者に兄弟のように接し、俗悪な遊興を避ける生活をした。退官後、フランス・ポワティエの聖ヒラリオから助祭、司祭に叙階され、弟子たちと修道生活に入った。

後、ツールの司教に選ばれてからは、遠方まで熱心な福音宣教を展開し、司祭の育成に尽くした。彼はその兄弟的な憐れみの業で知られ、特にまだ若い兵士であった頃、道で寒さに震える貧しい人と出会い、自分のマントを剣で2つに裂いて半分を分け与えたが、夜、夢にイエスが微笑みながらその同じマントをまとって現われたという話は有名である。

人類のために自分自身を与えられたイエスのように、隣人への愛のために分かち合う聖マルチノの愛徳の業を思い起こされた教皇は、すべての人間が尊厳のうちに生きられる平和と正義の世界を築くために、そしてすべての地球の住民に必要な食糧と水と医療、仕事やエネルギー資源を保証するために、真のグローバルな連帯の模範を築く必要性を強調された。

教皇はこの日、新大統領選出を控え、同国の国家制度を左右する重要な局面にあるレバノンに対し、マロン典礼総大司教ナスララ・スフェール枢機卿が発言するように、新しい大統領がすべてのレバノン国民のものとなるようにと願われた。そして、すべての当事者が個人的関心を離れ、真の共通善のために働くことができるよう聖母に祈られた。

また、この日はイタリアでは自然の恵みへの「感謝の日」が記念されたが、教皇は今年のテーマ「愛し働く土地を守る」にあるように、農業従事者は食糧という人間の生活に本質的なものを生産するだけでなく、自然環境とその文化的遺産を守る役割があると述べられた。そして、大地で働く人々がすべての人間の財産である環境を守りながら、平和と実りのうちに働き生活することができるようにと祈られた。

さらに教皇は、18歳の短い生涯に聖性の輝きを放ったサレジオ会員ゼフェリーノ・ナムンクラ(1886-1905)の列福式がこの日アルゼンチンで、教皇特使・国務長官タルチジオ・ベルトーネ枢機卿の司式によってとり行われることを紹介され、関係者に温かい挨拶をおくられた。







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