2007-10-22 10:22:00

教皇、ナポリ教区を司牧訪問「キリスト者の祈りは希望の力」


教皇ベネディクト16世は、21日、イタリアのナポリ教区を司牧訪問された。

今回の訪問はナポリ教区の信者たちの信仰を励ますと共に、同地で開催された聖エジディオ共同体主催の平和のための祈願集会に参加の諸宗教の代表者らとお会いになることを目的としたもの。

この朝、ヘリコプターでナポリ港に到着された教皇は、ナポリの中心部プレビシート広場に向かわれた。

同広場はサン・フランチェスコ・ディ・パオラ教会の両腕を広げるように伸びる柱廊とその対極にある王宮の正面壁とに囲まれた広大な半円形の広場。この広場は1990年、教皇ヨハネ・パウロ2世がナポリ司牧訪問の際、「希望を構築しよう」との力強いメッセージを市民におくった場所でもある。

ベネディクト16世訪問の日曜日、市民たちは朝からの強い風と雨にも負けず広場で教皇を温かく歓迎した。

広場でとり行なわれたミサの説教で、教皇は学校教育と青少年育成、就労などの問題に社会全体が取り組み、祈りと回心をもって良心を養い日常生活のメンタリティーを変革し、暴力・不法と闘うことで、複雑で困難な社会問題を抱えるナポリに力と勇気を取り戻さなくてはならないと呼びかけられた。

「キリスト者の祈りは運命論的、惰性的なものではなく、その反対に押し寄せる現実と対峙しながら、愛である神に信頼する希望の力である」と述べられた教皇は、主の側に決然と立ち、不正と闘い、悪に善をもって打ち勝つよう信者らを励まされた。

この後、教皇はカポディモンテにある大神学校で、諸宗教代表者による平和祈願の集いに参加された。
 







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